2017/11

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 靴を履く動作を想像していた。今日俺の足元を結ぶべき靴紐は、固くもなく柔らかくもなく心が自然体でいられる気持ちを生み出してくれる素材がよかったから玄関に無造作に並んでいるいくつかの靴の事を考えながら出掛ける準備をしていた。色は白であるのが好ましかった。それは世間で考えられているのと同じようにどのような色の服装にもそつなく寄り添ってくれる柔らかさがあることを求めていたからだった。今日の俺は素直な男であるべきだ。悪魔の心は遥か彼方だ。俺は花に囲まれて死にゆくのだ。夏は既に俺達を射程距離に捉えていて俺は昨晩それを横目で確かめた。その後軽く微睡み、次に覚醒したのは午前11時過ぎ。天気は雨降りで肌寒く空気を通る音はキィンと黄金の金属に触れた時のように固い表情を俺に向けた。頷いた。物事の始まりは過ごしにくい逆境の中でこそ真価が問われるのだ。目を開いたら今日も俺は世界に歓迎されていた。ベッドの中で、生まれてから昨日までの記憶を脳から心にアップロードしたら白黒つかない灰色の気持ちを手に入れた。夢は獏に奪い取られることなく俺の掌の中でうずくまっていた。俺は優しい一歩を塗料に埋もれたカーペットに踏み下ろし、ドアノブを左手で45度回し、地面と平行に引き出し、扉の向こうにある風呂場へと向かった。


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